Canvas2〜茜色のパレット〜

F&C


今作は2000年秋に発売された『Canvas〜セピア色のモチーフ〜』
の続編にあたり、前作の5年後が舞台となります。新体制になり生まれ変わ
った「撫子学園」を舞台に新たなるヒロイン達との物語が今始まる。
主人公は、かつて画家を目指していましたが、
ある挫折をきっかけに、
その夢を諦め撫子学園の美術教師として勤めています。
絵に対する情熱だけは誰よりもあった彼が、
その挫折以来筆を取ることすら戸惑い、
好きなことを純粋に好きと思えなくなってしまった。
自分でも今のままでいいわけがないと思いながらも、
流されるままに過ぎていく日々。
惰性にまみれていた彼の前に現れるヒロイン達。
心に様々な想いを秘めたヒロイン達との交流によって、
本当の自分を取り戻していく、そんな自分探しの物語です。


 彼の名作であるCanvas〜セピア色のモチーフ〜の正当な続編であるCanvas2〜茜色のパレット〜
前作Canvasの5年後の世界で舞台は同じく「撫子学園」。前作の主人公は○校生でしたが、今作は学園の美術教師がゲームの主人公となります。
 基本的なストーリーの構成も前作と似たようなものです。さすが続編。

 大まかなストーリーの流れは…

オレはもう絵は描かない…→ヒロインが描けと叱咤→そのとき衝撃的な出来事が!→絵を描く

 …かなり適当ですが、大体こんな感じでしょう。…まさに前作から引き続いた物語です。
気になる点としては、前作の主人公は絵を描かなくなった動機が相当アレでしたが、今作の主人公は前作に比べてその動機に正当性を感じるところです。
確か前作では「オレはもう誰かに描けと言われて描くのは嫌なんだー」という「…高○生の分際でが何言っているんだ…?」と言いたくなる高飛車そのものな理由でしたが、Canvas2では納得のいく理由でした。
 互いをライバルと認め、競い合っていた主人公の親友が主人公の描いたコンクールに出す予定の作品を盗作し、そして親友はその盗作した作品で入賞…。主人公はそのことを恨みもしませんでしたが、それがきっかけとなって絵に対する直向きな情熱を失った…。…共感は出来ませんが、前作のジャリに比べて実に納得が出来ます。

 まぁそれが主人公の人格面となれば、また別の話ですが…。

 主人公は如何にもエロゲ的な主人公の性格をしています。
ダルイズム主義で、くだらない冗談を愛し(?)、その実、フェミニストという典型的主人公野郎です。口調は常時やさぐれており、口癖は「〜かよ」…ジャイロ・ツェペリですか。

 ちょっとどうかな…と思った点は、エリス血に対する異常なまでの嫌悪の理由をぺらぺ〜ら喋ってしまうことです。
家族でのドライブ中に交通事故によって目の前で両親を亡くし、助けが来るまで両親の亡骸を身動きできない状態で見続けたという身内以外の他人には明らかに話してはいけない内容ですが、そのコトをエリス本人の了承もなし教えた主人公はかなりオカシイ(しかも話した場所は休み時間中の学校の廊下)。
その癖、同じくに対して、エリスが会ったこともない母方の祖母がいることは、口を噤んで話さないというのは主人公の価値基準を疑いたくなります。


 鳳仙エリスについて

 <caution>

 メインヒロインである彼女を私なりの観点ここ重要!)で紹介します。
かなり偏屈な紹介となっていますので、純粋に彼女に萌えている人に対しては毒にしかなりません。決して彼女を貶しているわけではありませんが、読み飛ばすことをおすすめします。


……
………

 Q:ここでクイズです。碧眼、金髪ツインテール、ハーフ、従姉妹、お兄ちゃん、七尾奈留…という、この6つのキーワードから該当するゲーム名とキャラクター名を挙げてください。

 A:ダカーポの芳野さくら! ぶっぶっー!…そんな人はいません。知りません。

 正解はCanvas2より…メインヒロインの鳳仙エリスです。

…そんな彼女ですが、そんな類似キャラより更に似ている対象います。それはシスタープリンセスより歩く穴こと咲耶です。
つまり鳳仙エリスは…淫乱ツインテールこと、「ファックしてッ!お兄様!」こと、そんな淫売こと咲耶に似ていると私は言っています。実際に主人公のことをお兄様と何度か呼びますし。なので制作者側もそれを狙っていることです。つまりはオフィシャル設定
 すなわち、メーカー公認であの淫婦こと咲耶に似ていると公言しているようなものなのです(そうか?)。

 まぁエリスお兄様発言を抜きにしても彼女はこれぞエロゲの妹キャラと言わんばかりに冒頭から好感度MAXですし、しかもプレイ15分程度で速、主人公のことを誘ってます。もう淫臭がプンプンしますね。

 あくまで私の中(ここ重要!)では、淫妹と化していますが、妹キャラなのでCanvas2での最萌キャラ(管理人の萌癖)です。兄萌え妹発言等、エロを抜きに考えても萌えられる要素は沢山あります。 モテ王で一日にラブレターを15枚貰い(そのペースだと1年で三千通超えるじゃん!どんなマンモス学校だ!それとも単にリベンジャーが多いのか?)、しかもそのモテっぷりと自分が美少女であることを自覚しておきながら、実直にお兄ちゃん大好きというインモラルな姿勢を通すさまには嫌味を感じません。不純でありながら、純粋な思慕を感じます。この手のイベントはインセスト・スキーはかなり好きなシチュエーションですし。

 …そして、結婚式でもお兄ちゃんと呼んでいる彼女の姿勢には天晴れです。

 一つ気になった点…これはエロゲにおいての妹シナリオの常套なんですが、「妹としてではなく一人の女の子として…」といった発言です。これはいけません。萎えます。度を超えた兄妹愛があってこそ、インセスト・タブーと呼べるモノなのです。この手の兄妹という関係を脱却を示唆する台詞は実に萎えます。この点だけが、おしかったです。

 …上の文章だとエリスは実妹でも義妹でもなく、従姉妹だということを忘れていますな。


 <caution>

 この下の文章はネタです。もう感想でもなんでもありません。しかも下品で下劣な内容なので読み飛ばすことをおすすめします。


……
………

 このゲームのテキストは携帯電話のメールで使われるような記号を非常に多用しています。特にこれのエンカウント率が非常に高い。
主人公の話す台詞の節々でよくこれを使うモノだから、いったいこれは何を意味しているのか?それを考えてみることにしました。

 …色々考えてみましたが、これはやはり皆さんお馴染みの亀頭でしょう!亀の頭と書いて亀頭いんけーのヘッドです。
主人公の会話上でのこれの使用率は普通ではありません。10行喋れば2回は使っています。つまりは主人公はそれだけ早くオレのこれをぶち込ませろ!という意思表示だったに違いないでしょう。さすがエロゲの主人公。男としてあやかりたいものですな。


 以下日記より抜粋

 Canvas2〜茜色のパレット〜(F&C)げと。

 ゲットする予定は無かったんですが、モエカす(ケロQ)の延期とCanvas2の原画家である七尾留奈さんの魔力に負けました。
現在のプレイ状況は一周クリア、取り敢えずはメインヒロインの鳳仙エリスが終了したこところです。一周のプレイ時間は大体5時間ぐらいでした。ただルート選択に関係のない選択肢をクイックセーブ&ロードを利用して全て選んだので、実際は4時間ぐらいでしょう。

 肝心の内容は…ごにょごにょ…。…内容に触れずに書くと、やはりF&CはF&Cであり、CanvasはCanvasだったなぁ…と。
シナリオライターが複数いるのでライターの担当したキャラ同士しか絡みはありません。というか、同じライターで書いたキャラの絡みも殆どありませんでした。主人公→ヒロインヒロイン→主人公という一方通行的なスタンスを取っています。…その辺は好みの問題ですが。

 シナリオ以外を見てみても、そこそこ高水準だと思います。七尾奈留さんは勿論のこと、他の原画家さんの描くキャラクターも可愛かったです。
 音楽はそれほど印象に残るモノはありませんでした。サウンドライブラリーを開いて聴き入ることはないですな。…ですが、OP曲は悪くはないと思います。…記憶には残りませんでしたが。
 音声と口パクの同期もそこそこ合っているでしょう。少なくとも口パクに関してはアキ学よりかマシです。
キャストですが…エリスの声は脳みそに響きます。脳に直接訴えてくるボイスです。骨伝導より凄い。

 …が、エリス役である中家菜穂さんのED後のオマケコメントを聴けば、こんなの些末事です。うむ。…彼女の作中での演技のレベルを知れば、演技でないことが判ります。

 その2

 Canvas2〜茜色のパレット〜(F&C)の気になった点。

 主人公は「撫子学園」美術教師を職業としていますが、彼は自分(そしてユーザー)の都合で部活の顧問をサボりすぎです。
 私も過去に私立の学園で教職員として働いたことがある身なので、彼の行動はかなり許し難い行為。なぜなら、私立の学園なら部活顧問も給料の一部だからです(公立は知りませんが)。
 私立学園の給料明細を見れば判りますが、ちゃんと明細に部活顧問の欄もあります。私立の学園の運営は一般の会社とほぼ同じなので、教職員が働いた労働に対して、等価報酬……きっちりしています。ですので、給料を貰っている立場としては部活をサボるなんてこたぁ教職員としてはやってはいけないことなんですよ。
 それをユーザーの選択肢一つでサボるなんてことは許せん。少しは抵抗してみろ!空から聞こえてくる声なんてなんぞ打破しろ!…しかし、悲しいがな所詮主人公もプログラム…If else文には逆らえない身…しっかり選択肢通りにサボります。

 なので私は部活をサボらせない!つまりはエリスだけしか攻略不可!

 …以上Canvas2が進んでいない言い訳!これにて終了!


 ごめんなさい。CanvasまたはCanvas2を愛する全ての人へ、遅ればせながらここで謝罪させて頂きます。
この珍文をゲームの発売日に公開するという暴挙は、私の中で苦渋の選択でしたが、発売日に書き上がってしまったものはしょうがありません。そりゃ載せるでしょう。…いや、本当に謝罪の気持ちはあります…。

 徹夜明けのナチュラル・ハイに加えて、酩酊という状態でゲームの感想を書こうとしたことが、この珍文の始まりでした。つまりこれがここの管理人の黒い部分です。

 最後にもう一度だけ、これを読んでくれた方へごめんなさいを…。


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