"Hello,world"
時はハイテクよりも少ぉし未来の話。
情報が氾濫して基準なんてドコにもないそんな時代。
“僕”は『皇路学園』で彼女たちと出会った。
人付き合いに不慣れな“僕”を、ごく自然に受け入れてくれる彼女たち。
いつしか、僕の心の中で彼女たちへの気持ちが、大切なものに変わり、大きく膨れあがっていく。
そんな穏やかな日々が続くある日、僕達の想いを引き裂く“忘れられない事件”が起きる。
ニトロプラスでは異色作。
発売前は「ハートフル近未来学園AVGだと!血迷ったか!?ニトロプラス!」というニトロファンの阿鼻叫喚が聞こえた(らしい)作品。
ゲームの内容も序盤はロボットである主人公がヒロイン達と触れ合うことで段々と人間らしい心を持つといった実に心が和むストーリーとなっています。
……が、我らがニトロプラス。そんな甘っちょろくて生やさしい話で終わるはずがありません。物語も中盤に差し掛かると、今までの展開は何処へやら突如陰謀めいたストーリーになります。
そして物語も終盤に至ると、人類の存亡を賭けた「人類vsコンピュータ」というどこかで見たこと聞いたことがある展開になるのです。
―――と、序盤は実に生やさしく、ハートフルという言葉が似合うストーリーでしたが、後半になると血と硝煙の匂いが似合うニトロらしいバイオレンスなストーリーへと変遷するのです。
やったぜ!ニトロプラス!やはり僕らを裏切らないでくれたんだ!
▼キャラ別感想
愛原奈都美
このゲーム中で最も使えないヒロイン。
というか、むかつきます。ちとヒステリーですし。ストーリー上では受動的で自発的に何かをすると言うことはしません。
何か行動を起こしても無意味に終わること多い。毎回懲りずクッパにさらわれるピーチ姫みたいな役です。
「…痛い?」
この台詞のしか見せ場がないといっても過言ではないかも…。メインヒロインなのに。
まぁこの台詞のおかげで今までの愚行の全てを許せるともと言えるんですが。
彼女のストーリーは熱いです。
このシナリオで『"Hello,world"』という言葉が二重の意味を兼ねていたことがわかります。
彼女のシナリオでしか使われないEDテーマの「真珠のうた」はなかなか好きですね。
笹ヶ瀬薫
あんまり使えないヒロイン。それ以前に余計なことをして周りを困らせるタイプ。自分の力を過信し過ぎです。
まぁ観た目通りの典型的勝ち気娘です。清々しいまでに見た目通りの性格をしています。
ボケタイプと傍観タイプだらけのハロワに置いては貴重な突っ込みキャラです。
彼女自身のシナリオでも本人よりも立ち絵も無いキャラが活躍していました。
薫はとことんまで足を引っ張るだけです。まぁ和樹の足を引っ張り物語を盛り上げる意味ではかおるんも必要なのかもしれませんが。
北城千絵梨
お嬢様。あんまり使えないヒロインその2。彼女の魅力は奈都美のドロドロした嫉妬ではなく、可愛げのある嫉妬でしょう。多分。
彼女のシナリオの魅せ所は和樹のかっこよさですね。EDの和樹の特攻シーンは和樹の漢を見ました。このゲームで屈指の熱いシーンでしょう。
……和樹ーっ!あんた格好良すぎだよっ!
久我山深佳
それなりに使えるヒロイン。
ストーリー上でもそこそこ見せ場はあるので他の使えない面々に比べてたらよっぽど価値があります。
手に職があるキャラは非常事態にこそ役に立ちますね。
彼女のシナリオは純子さんの殉職シーンが格好いいです。
このシナリオをやると純子さんが攻略できないことを嘆かずにはいられません。
まぁ恋愛感情を抜きにしてパートナーとしての純子さんが一番格好いいのかもしれませんが。
久我山若佳菜
それなりに使えるヒロインその2。
姉妹揃って使えるのは親の教育の賜ですかね?
EDは最も泣ける。というか、鬱。
夢も希望も残っちゃいません。開けても底に何も残っていないパンドラの箱です。
彼女を最後にクリアすることは止めましょう。
友永遥香
和樹の妹。
このゲームに妹が出るとは知らなかったので思わぬ伏兵でした。
彼女のシナリオ以外では殺し合うという位置にいるので泣く泣く5回も殺してしまいました……。
香、すまぬ。
シナリオによって遥香とのバトルの全てが違うパターンなのはニトロプラスなりの配慮でしょうか?
流石ニトロといったところでもでしょう。マイベストバトルは深佳シナリオです。
遥香の口の中に銃口を突きつけて撃ち殺す時の和樹の心情は何とも言えません。
遥香シナリオのEDは噴飯ものでしたが、エチシーンが非常に近親相姦していて良かったです。眼福でした。
「…冗談よ…ね……」
「……そのために、妹を犯そうっていうの!?」
上記の遥香の台詞に萌えました。まさか無機質に萌えされられるとは思いませんでした。
妹属性であると言うことを抜きにしても『"Hello,world"』最萌キャラです。
このゲームの特筆すべき点は、非常に長いことでしょう。
とにかく長い。そりゃもうびっくりするぐらい長かった。仮に不休でクリアするつもりなら口からエクトプラズムがゲロられるぐらい長いです。
私は冗長と言われている前半のコメディー部分も私的に好きだったので、それほど苦もなくフルコンプすることが出来ましたが(遥香とのバトルシーンを除いて)。
萌えキャラは友永兄妹と純子さん、そして―――パーカー男でしょう。
「俺を笑い死にさせる気かぁ」
…という「FARGO」のエライ人みたいな台詞を吐いてくれる素敵なキャラは無条件で大好きです。
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